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YUZU執筆記事

進路選択に役立つオーケストラの実情

 

こんにちは。現在、社会人として働く傍らNSPのオープンポジションスタッフとして活動しています、YUZUと申します。

今回は、NSPの活動に参加したきっかけ、そして今回から複数回にわたって取り上げるテーマ、オーケストラがどのように成り立っているのかについて、簡単にお話したいと思います。

 

NSPでの活動に参加したきっかけ

幼いころからピアノを続ける中で、演奏活動を続ける事の難しさ、演奏活動でお金を稼ぐ事の大変さを、コンクールなどに参加しつつそれとなく感じていました。

中学生のころから英語に親しみを感じ、一般の大学に進学後は英語を専攻しました。一方で、大学の室内楽部に所属し、日々演奏出来る楽しみも味わいました。その中で、一般大学・音楽大学にかかわらず楽器の演奏が大好きな人たちに接する機会も多々あり、演奏活動をしたい人がより生活しやすい社会になるには何が必要なのだろうという想いが頭を離れませんでした。

そこで、大学院では「オーケストラの運営」について研究を行いました。オーケストラの運営や収入がどのように成り立っているのか、それが楽団員の収入にどのように影響しているのかを調べて、少しでも事実に近づきたい、音楽家を含む芸術家の抱える困難とニーズに寄り添いたいと思ったからです。

今は大学院を修了して社会人として働いていますが、引き続き、楽器演奏をする人がより生活しやすい社会づくりに関わっていきたいと思い、NSPの活動に参加しています。

 

なぜオーケストラを取り上げるのか?

オーケストラをテーマとして取り上げる理由は、2つあります。

一つは、すでに公開されている情報があるため、数字が目に見えやすいという理由です。もちろん、音楽家の収入がどのように成り立っているのか、個人に焦点を当てる方法もありますが、個別の情報を集めるには、どうしても膨大な時間がかかってしまいます。そこで、すでに蓄積された一定量の情報があるオーケストラに絞って、オーケストラの運営方法とオーケストラの収入の間にどのような関係があるのかを調べる事にしました。

もう一つの理由は、個人やユニットで活動する場合においても、オーケストラの取り組みから、活用出来る情報があるのではないかと思ったからです。例えば、国内オーケストラ19団体のうち、30%では日本の平均賃金を下回っています。このような状況下、さまざまな課題の解決に向けて、それぞれのオーケストラが一所懸命に取り組んでいます。色々なオーケストラが抱える課題、また取り組みに焦点を当てる事で、個人やユニットでの音楽活動にも、応用出来る情報が集められるのではないかと思いました。

以上の背景から、オーケストラを取り上げていきたいと思います。

 

このブログを読むと?

高校生や大学1年生の中には、進路について考えている方も少なくないのではないでしょうか。将来は、オーケストラに入団したい!と思っている人もいるのではないでしょうか。そんな時に、記事を通してオーケストラの現状について、役立つ情報をシェアする事が出来れば嬉しいです。

オーケストラに入団するための倍率が高くても、どんどん挑戦していってほしいと思っていますし、ぜひ応援したいという気持ちで書いています。一方で、オーケストラ運営の実情や、将来のリスクを少しでも回避するための手段について、自分なりの情報収集をして考えを深めた上で、目標に挑戦する事も大切なのではないかと思っています。自分なりの考えを深める事で、自分の行動に責任が持てるようになり、一層のやる気に繋がるのではないでしょうか。ぜひ高校生や大学1年生に、進路を考えるための情報収集として、読んでいただければこんなに嬉しい事はありません。

なお、情報収集の大切さについては、NSP音楽ディレクターの藤井裕樹さんも触れていますので、ぜひ以下の記事もご覧になってみてください。

『夢を実現させるために、最も大切な行動とは?』 Vol.1
https://nextstage-p.org/?member_contents=most-important-action

次回は、オーケストラの収入について見ていきます。

オーケストラの収入源は色々とありますが、具体的には、収入がどのように成り立っているのでしょうか?ぜひお楽しみに!

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