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NSP奨学生執筆記事生演奏の事例

心を掴むコンサートを創るために大切なこととは!?

皆さんこんにちは!NSP第2期奨学生の佐藤萌子です。

9月に池袋・サンシャインシティ噴水広場にて、「音楽とバレエを楽しむスペャルコンサート」に出演させていただきました。

課題として提出していた奨学生の動画で、「いつかNSPの音楽家の皆さんと共演してみたい!」と話していたのですが、早くも実現させていただき、とても嬉しいです!

こちらはその動画です。ぜひご覧ください!

 

今回、お二人の音楽家と共演し、その過程でたくさんのことを学びました。

将来、音楽家やダンサーを目指している方の中に、「コンサートを自分たちで創り上げたい」、「他分野とのコラボをしてみたい」などと考えている方もいらっしゃるかと思います。

このブログでは、「本番のステージで感じた大切なこと」や「心を掴めるコンサートの創り方」について、お話ししていきたいと思います。

今回のコンサートでは、サンシャイン池袋の噴水広場で1日に3回の公演(1回約30分)を行い、NSP登録アーティストの加松芽衣さん(ピアノ)と萩原加奈さん(フルート)と共演させていただきました。

お二人のチャルダッシュの演奏から始まり、わたしは「くるみ割り人形の2幕」から「お菓子の国」と「千と千尋の神隠し」から「あの夏へ」。

そして、NSPのオリジナル企画「デジタル動画絵本」とのコラボで「くるみ割り人形2幕」から「花のワルツ」を踊らせていただきました。こちらでコンサートの様子をご覧いただけるので、ぜひ覗いてみてください!

 

本番に向けての準備

いつもわたしが踊っている舞台は、お客さんが会場に足を運んで観てくださるものです。しかし、今回はサンシャイン池袋にお買い物に来た人(コンサートに興味がない人)に足を止めて見ていただかなければなりません。

そこで、特に大切にしたのは「観客の心を掴む演出をする」ということです。普段から見ている人の心を掴める踊りをすることは意識していますが、技術面だけではなく、コンサートの趣旨をしっかりと理解し、TPOに合わせて舞台を創っていく重要さを学びました。

初めてオンラインミーティングで打ち合わせをする前に、フルートやピアノで演奏されているバレエ作品を調べノートに書き出していましたが、この中には、一般の方や他の分野からみると有名ではないかもしれない、ふと立ち止まって観てもらうためにはどのような選曲をしたらいいのか・・・などの不安もありました。

ミーティングでの話し合いを経て、「曲は聞いたことがあるけれど踊りは見たことがないという人もいるかもしれないよね」という加松さんの言葉がとても印象に残っていて(例えば葦笛の踊りはテレビコマーシャルでも有名ですよね!)、この機会に「あ!この曲知ってる!でもバレエの曲だったんだ!」と音楽とバレエを同時に聴いて・観て・知ってもらえるコンサートにしていきたいという想いが芽生え、その想いを元に準備を進めていきました。

 衣装についてもたくさん話し合いをしましたが、このコンサートを見てくれた小さな子が憧れを抱けるように、実際にバレエの舞台で使うチュチュを着用しました。衣装は本来であれば役ごとに色も形も違うものですが、今回は一人で踊るため同じ衣装で踊り、それぞれのキャラクターを伝えられるように金平糖の精のときにはティアラを、中国の踊りではジャケットを羽織るなどの工夫をしました。

  

MCは客席とステージを繋ぐ

今回初めてMCにも挑戦しました!

演奏家やダンサーにとっては、本番中に話す機会はなかなか無いと思います。前日のリハーサルでは、マイクの持ち方や話すときの目線など初歩的なことからNSPの音楽ディレクターの藤井さんに教えていただいたり、加松さんと萩原さんが「MCをしやすいように合いの手を入れながらしようか」など、一緒に考えてくださり、皆さんの手をたくさん借りながらMCを行いました。

 本番は、1回目、2回目、3回目と良い意味で慣れてきて、いただいたアドバイスをもとに周りを見渡しながら話したり、上の階で見てくれていた子に手を降ったりと、「せっかく観てくれているのだから楽しんでもらいたい!」と少しずつ気持ちに余裕を持って話すことができました。

最初は緊張や苦手意識がありましたが、MCに反応してくださるお客さんを見て、客席とステージの距離感が縮み、一体感が増したように感じたことを覚えています。

MCには単なる「話す」、「作品の紹介」のみならず、見ている人の心を離さないようにする工夫をし、舞台と客席を繋いでいく大きな役割があるんだと新たな発見を得られました。

↑MC中。そして3人で色味を揃えた衣装)

 

「音楽×バレエ」 お互いの魅力を引き出すステージを

ダンサーにとって生演奏で踊ることはとっても貴重な経験です。同じ空間で音が生まれて踊る感覚は、CDでは掴みきれない強弱、演奏者のテンションも感じることができ、身体は疲れてきていても自然とパワーが出てくる、そんな感覚でした。

コンサートで踊る曲は、加松さんが編曲し、グループチャットで音源を送ってくださり、テンポを相談、本番前日のリハーサルで実際に合わせながらまた相談、といった形で準備を進めていました。

音楽家とダンサーの用語の違いにも驚き、たくさん話し合いながら創り上げた舞台は、私にとってかけがえのない経験になりました。普段は別の分野で、違う場所で練習をしている皆さんと話し合い、創り上げたからこそ、自分では知らなかった新たなバレエの魅力、そして音楽の素晴らしさに気がつくことができたと感じています。

最後に

今回のように、企業様の主催やNPO団体のメンバーの一員として、人前に立つためには、

前にも述べましたが、コンサートの趣旨を理解し、しっかりと準備をして十分にパフォーマンスを発揮できる人材になることが大切だと身にしみて感じました。

 コンサートとこのブログをきっかけに、音楽、バレエに少しでも興味を持ち、そして将来の音楽家・ダンサーたちの活動のモチベーションになれればとても嬉しく思います。

そして、この貴重な機会を与えてくださったサンシャインシティの皆様、NSPの皆様、当日コンサートを見てくださった皆様、本当にありがとうございました。

私自身も、音楽とバレエの魅力を伝えられるダンサーになれるよう、また皆さんの前で踊れるように、今回の学びを生かしながらこれからも頑張っていきます。

最後までお読みいただきいただきありがとうございます。 

終演後のオフショットです)

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