音楽家のサバイバル術A way for musicians to survive
このブログに“正解”は書いていません!
今回は、このブログを読んでいただくうえでの「大前提」(約束事)を書いておきたいと思います。
それは、このブログに書いてある内容は「正解」ではないという事。
僕の経験や得た情報の中から、なるべく多くの方に「役に立つ」と思われる事を書いていきますが、それらが万人に通用する保証はありません。
「マニュアル」と「ノウハウ」は違う
「マニュアル」はいわゆる設計図で、そのとおり組み立てていけば、スマホやパソコンのように、全く同じ製品を作る事が出来ます。
人の生き方がそんなに単純でない事は皆さんに理解していただけると思います。マニュアルどおりみんな同じだったら、それはロボットと同じですよね。
「ノウハウ」は、ある人にはとてもマッチするかもしれないけれど、またある人には全く意味のない内容の可能性があります。
それを判断出来るのは、ほかの誰でもない、「自分」しかいません。あなたの親でも親友でもありません。
このブログに限った話ではありませんが、何かの情報を得た時、鵜呑みにするのではなく、「この情報は自分にとって有益なのか、正しいのか?」を常に考える習慣を付けたほうが良いと思います。
日本の義務教育は、教科書に書いてある事が絶対正解と言わんばかりに、先生の言う事はすべて正しく、正解を一つに絞る傾向があるので、悪い意味で「信じやすい子」、「自分で物事を考えない子」が育ちやすいと言えます。まさに「マニュアルどおり」の子が育つ要因ですね。
義務教育の年齢では、ある程度仕方ないかもしれませんが、高校生や大学生、ましてやそれ以上になったら、もっと「自分の意思」をもたなければいけません。
※ちなみに欧米の教育では、先生は生徒に対し「この正解がわかる人?」でなく、「この問題についてどう思う?」というような問いかけをするのが一般的だそうです。これにより、小さいころから「答は一つではないという考え方」や「考える力そのもの」が身に付くと言われています。
僕の友人で、音大の声楽科に在籍していた子がいて、彼女は在学中からポップスシンガーを夢見て、既にその活動もしていました。ですが、声楽の先生からは「クラシック以外やるな」と言われ、学園祭などでポップスを歌っていると怒られたそうです。
この先生の言っている事、正しいと思いますか?
彼女がクラシックの世界に進みたいと思っているならまだしも、将来はポップス方面に進みたいという明確なビジョンがあるのに、それを頭ごなしに否定する。これは、先生自身の価値観を押し付けているだけです。
声楽科ならオペラ歌手、管弦楽ならオーケストラの奏者のような、クラシックだけで食べていける演奏家になれる人が生徒さん全体の何パーセントいるでしょうか? この先生は、在学中クラシックの勉強だけに専念させて、将来、必ずクラシックの道で成功させてあげる自信があるのでしょうか?
ちなみに、前述したポップスシンガーの友人は、先生に言われたとおりでなく、自分の道を貫いていたので、今もその道で(シンガーやスタジオミュージシャンとして)活動出来ています。きちんと「自分」をもっていた(信じていた)からこそですよね(僕が言いたいのは、音大の先生の批判ではありませんので、誤解のないようにお願いします)。
藤井のブログにこう書いてあったのに、信じたら失敗したとか、親の言う事を聞いたら失敗したとか、音大の先生の言う事を聞いたら奏法がおかしくなったとか、仕事に就けなかったというのは「言い訳」であって、結果、「自分の責任」でしかありません。
ある意味「他人が敷いてくれたレールの上」を歩くのは簡単なんですが、音楽業界は厳しい競争社会です。そんな事をやっていては成功しません。
「自分が将来どうなりたいのか」、明確なビジョンをもち、そのための適切な行動を取れている人が勝ちます。もちろんビジョンは変わってもかまいません。でも、「今」何がしたいかはハッキリさせておいたほうが良いと思います。
そうすれば、僕のブログを読んでも、自分に役立つ事だけを吸収したり、自分の状況に置き換えて考える事が出来るでしょう。
何をするにも自己責任、他人のせいにしてはいけません。
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