『音大卒の演奏家が仕事を得る方法』
Vol.2 あなたがやるべきことを知るには

前回のブログ(『音大卒の演奏家が仕事を得る方法』 Vol.1 音楽業界の現状)はいかがでしたか?

「そんなに厳しい世界ならやめておこう」と考えた人もいらっしゃるかもしれません。

それはそれで賢明な判断と言えるでしょう。
前回も書きましたが、強い信念や覚悟がない人がこの業界で生き残っていける可能性は極めて低いです。

それでは、ここまで読んでもまだ諦めていない人のために(笑)、生き残るためのノウハウを書いていきましょう。

前回の記事は、見方によっては「音楽業界の将来は極めて暗い」という、絶望的な内容ですが、見方を変えれば、「充分生き残りが可能な余地が残されている状況」だと思います。

そのために大切になるのが、一見ネガティブに感じる状況を受け入れつつ、チャンスを見付ける発想力、行動力です。

どうしたら良いのか、具体的に解説しますね。

ネガテイブとポジティブを両立させる

僕が思う一番大切なポイントは、ネガテイブとポジティブの両立、バランスを取る事です。

そう、“一見ネガティブに感じる状況を受け入れつつ、チャンスを見付ける発想力、行動力”とは「ネガティブとポジティブのバランスを取る事」なのです。

例えばの話ですが

ネガティブすぎる人は

「音楽業界はそんなに厳しいのか、自分には無理だ。さっさと諦めて安定した会社に就職しよう」

となります。

逆にポジティブすぎる人は

「音楽業界は厳しいけど、オレには才能があるから大丈夫。絶対大金持ちになれる!」

と考えているかも知れません。

どちらが正しいという話ではないのですが、前者は人生を悲観しすぎだとも考えられます。

このタイプの人は、何でもすぐに諦めるし、自己責任で人生を切り開いていないので、結果普通に就職出来たとしても、あまり有意義な人生にならないかも分かりません。

逆に後者は、自信過剰で、危機管理が足りないと言えるかも分かりませんね。

自信を持つ事はとても重要ですが、過剰すぎると「謙虚さ」がなくなり、どんどん周りから人が離れていく可能性もあります。

また、常にどうにかなると思っているので、コツコツ練習するといった努力を怠っている人も多いです。

人が性格を180度変えるのは難しいし、もし本気で変えようとすると、もの凄い労力、ストレスになりますよね。

大切なのは、自分がどのタイプなのかを知る事ではないでしょうか?

ネガティブすぎると思う人は、ある意味「危機管理が出来る人」でもあります。

「石橋を叩いて渡る」慎重な性格を活かしつつ、少し「自分に自信を持つ」要素が入れば、十分に成功する可能性はあります!

ポジティブすぎると思う人は、「失敗を恐れずに突き進める力を持った人」です。

「明日は明日の風が吹く」というような大らかな性格を活かしつつ、少しだけ「危機管理意識を持って人と接したり、コツコツ練習を積み重ねていけば」、やはり十分に成功する可能性があるのではないでしょうか?

メロディーと伴奏もそうですし、ハーモニーの構成音もそうですが、何事も「バランス」は大切ですよね!

「演奏のみ」で生活出来るという考えを捨てる

先日、のだめカンタービレの吹き替え演奏で有名になったピアニストの清塚信也さんがテレビでおっしゃっていたのですが、音大を出て、ピアノの演奏のみで生活出来ている人は全体の1%らしいです。

これは僕自身も実感があり、周りを見渡してもピアノだけの話ではなく、どの楽器や声楽にも当てはまる「事実」だと感じます。

つまり、

多くの人は「レッスン」など、演奏以外の仕事もやっている

という事ですよね。

「演奏のみ」にこだわって頑張るのを否定するつもりはありませんが、その方は「1%のトップクラスにならなければいけない」という現実を肝に命じておいて下さい。

自分にそれだけの実力や運があるか、自分自身の評価を正確に出来る能力はとても大切です。

ちなみにですが、ショパンでさえ、収入源はエチュードを作って貴族を相手にレッスンする事だったらしいですよ!
ピアニストや作曲家として評価されたのは、もっと後世になってからなのかも知れません。

自分を知ればこそ、やるべきことが見えてくる

今回書かせていただいたノウハウは、
「ネガティブとポジティブのバランスを取る」事と、
「演奏のみで生活出来るという考えを捨てる」の2点です。

共通するポイントは、

自分自身をもっとよく知る

という事です。

誰しも経験があると思いますが、他人の事はいろいろ気付くのに、意外と自分の事はよく分からないものです。

「自分はどんな性格なのか」、「自分は何が苦手で、何が得意なのか」など、もっと自己分析がで出来ていれば、それを踏まえて戦略を立てる事が出来ます。

自分でよく分からないという人は、両親や友人に聞いてみると良いかも知れません。

例えば、自分ではピアノを演奏するしか特技がないと思っていても、子どもが好きで、あやしたりするのが上手いと周りの人が教えてくれるかも知れませんよね。

こういう人は、子どものためのピアノ教室の先生に向いているかも分かりません。

まずは自分自身ももっとよく知るところから始めてみて下さい。

次回は「デジタル時代にどう対応していくか」を書いてみたいと思います。

次回記事:Vol.3 デジタル技術で受注を増やす(前編)
前回記事:Vol.1 音楽業界の現状