NSU経済・経営学部 Vol.8『5W1Hを用いたマーケティング』

前回の記事では「ターゲット」について解説してきましたが、皆さんは意識出来ていたでしょうか?

今回は、よりターゲットを明確に絞るため、中学校の英語の授業でも習った「5W1H」を用いて、マーケティングを掘り下げていきます。

「5W1H」とは?

中学校の英語の授業でも習った「5W1H」、皆さんは覚えていますか?

「5W1H」とはWhat(なに)、Why(なぜ)、Who(だれ)、When(いつ)、Where(どこ)、How(どのように)を指し示す言葉です。

僕は中1の2学期辺りですでに英語で挫折したんですけど(笑)、さすがにこれくらいは記憶にありますね。

前回解説した「ターゲット」や「ペルソナマーケティング」は、この中で言うと「Who」の要素が強かったように思うのですが(だれが=どんな人物像か)、ここに残りの「4W1H」を加えると、より明確なマーケティングが出来ます。

では、「コンサートの開催、集客」を例にして見てみましょう。

What→ファミリーコンサートを開催する

Why→普段音楽を聴く機会が少ない人たちに生演奏を届けたいから

Who→子育て中のお母さんと子ども

When→日曜のお昼ごろ

Where→地域の公民館

How→その地域の保育園や幼稚園にチラシを貼らせてもらう、入場料は安めに設定する、その代わり地域の自治体から補助をもらう、子どもが椅子に座らずに聴く事が出来るマットを用意する、アンパンマンのような子ども向けの曲を用意する、コンサート全体の時間は短めにする,etc.

いかがでしょうか。

「こういうコンサートを成功させるには、こういう行動を取れば良い」、つまり、「目的と手段」が明確になっていくのが分かると思います。

参考
NSU教育学部 Vol.1『目的と手段』

音大受験でもやっていた「5W1H」

ちなみに皆さんは、音大受験の際にも「5W1H」を使えていたかもしれません。

What→音大に入る or プロの演奏家になる

Why→好きな音楽を仕事にしたいから

Who→とりあえず自分のため

When→(高1の人だったら)約2年後に受験

Where→東京藝大

How→藝大の教授のレッスンを受ける、聴音、ソルフェージュ、楽典、副科ピアノもレッスンを受ける

参考
『“音大に行きたい”と“プロになりたい”は違う』
『夢を実現させるために、最も大切な行動とは?』Vol.1

上記の参考記事でも取り上げたように、Whatの部分を「プロになる」に設定していた人と、「音大に入る」に設定していた人とでは、特に入学後の行動に大きな差が生まれてきますよね(How=手段の質が変わってきます)。

参考
『フリーランスで成功するための”10の秘訣”』Vol.7 ~ 音楽以外の能力を持ち合わせている/音楽が好きである、信念がある

こちらの「10. 音楽が好きである、信念がある」の中でも触れたように、プロとして生活していくためには「ただ音楽が好き」という程度のモチベーションでは続かないかもしれません。ですので、やはり僕は「Why」や「Who」の質を徐々に上げていく事をオススメしますね。

話が少し逸れましたが、コンサートやライブ、教室の集客も同じ事が言える訳で、その一つひとつをコツコツ積み重ねていく事が職業音楽家であり続ける事につながるとも言えそうです。

モチベーションの本当の意味は?

ちなみに日本でもよく使われる「モチベーション」という言葉を「やる気」と考えている人が多い気がしませんか。間違いではないのですが、僕は「動機(付け)」という訳し方のほうが正確だと考えています。

「あの人はモチベーションが足りない」=「やる気がない」ではなく、「動機付けが弱い」のではないでしょうか。

やる気を出すには動機が必要です。それが今回のテーマの中の「Why」や「Who」に当たる部分ではないかと思うのです。

音楽家である(あり続ける)事も、コンサートやライブの開催も、コンサートの集客も、「なぜやるのか」、「誰のためにやるのか」を明確にする事で(動機を明確にする事で)やる気が生まれ、行動の質が高まり、結果に結び付きやすくなると思います。

もちろんこれは、個人だけでなく、団体(運営)にも役立つ考え方です。多くの方がアンサンブルやユニットを結成、または所属して活動していると思いますが、動機や目的がはっきりしないリーダーだと、メンバーは「あのリーダーは何がしたいんだろう?」ってなりますよね(メンバーの脱退や解散にもつながりますよね)。

特に自主公演などは、収入よりもやり甲斐を求める場合も多いと思うので、チームとしてのモチベーションの維持はとても大切です。

そのうえで、やり甲斐だけでなく、しっかりとお金の面でも結果が後から着いてくるように、今回の「5W1H」を用いて、より精度の高いマーケティングをしていってほしいなと考えています。

次回へ続く→

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