音楽家のサバイバル術A way for musicians to survive
第1回ジャズ&ポップスセミナーを終えて~あなたの行動があなたの未来を変える
7/18(火)、「今さら聞けないジャズ&ポップスセミナー」の第1回目が終了しました。
僕のセミナーの特徴は、
カリキュラムが最初からガチガチに決まっていない
という点です。
参加者が何を学びたいかで変化するセミナー
皆さん、義務教育で教科書どおりに(受け身で)教わった内容がどれだけ記憶に残っていて、今の人生の役に立っていますか?
日本の教育では、「先生は偉い、先生の言う事は絶対、年下の生徒は黙って話を聞くもの」みたいな風潮がありますが、僕はこれが大嫌いです。
あくまで自分自身の経験の範囲内の話ですが、アメリカ留学中のトロンボーンの先生は、レッスン室に入るとまず初めに、
「What can I do for you?」
と必ず聞いてくれました。
直訳すると
「私(先生)は、あなた(生徒)のために何が出来ますか?」
という意味ですが、言い換えれば、
「あなたは何を習いに来たの?」
という意味ですよね。
つまり、自分側に「何を学びたいか」の明確な意思がないと、レッスンを受けても意味がない、もしくは、先生から適切なアドバイスを受ける事が出来ないという意味なんです。
プロフィールを書いたり、自分が師事していた先生について話す場合も、
Hiroki has learned (studied) with Bruce Paulson.
のように、「with」を使うんですね。
日本だと「from」(先生「から」)を使いそうな気がしませんか?
年齢や立場に関係なく、先生、生徒が「一緒に」学んでいる感覚の欧米、それに対して、日本はとても受け身の感覚が強いと感じる表現で、僕にはとても印象に残っています。
すべての教育において欧米が優っていて、日本が劣っているとは思っていませんが、少なくともこの部分に関しては欧米の感覚のほうが好きなので、僕は
生徒さんが何を学びたいかを引き出し、それによってセミナーの中身を変化させていく。
そして、僕とは違う経験を積んできた来た生徒さんから、年齢に関係なく、僕自身も学びたい
と思っています。
このような理由から、セミナーの冒頭には少し長めに時間を取り、自己紹介も兼ねて、一人ひとりに、「このセミナーで何を学びたいか」を「自分の言葉」で語っていただきました。
参加者の特徴と参加理由
今回の参加者の傾向としては、音大を卒業して3~5年の方がとても多かったです。
おそらく、
音大ではクラシックしか勉強しなかったけれど、卒業して(お金をいただく)仕事を始めてみたら、施設やイベント演奏、音楽教室のレッスンなどの中で、思った以上にジャズ&ポップスの知識が必要だったという事を、身をもって実感し始めたのが、卒業後(現場に出て)3~5年の今だったのではないか
と思います。
これが
「音楽を仕事にしていく現実」であり、音大ではいかにそれらを教えてもらっていないかの証明でもある
のではないでしょうか。
参加してくださった皆さんは、この「今さら聞けない」内容に踏み込むのは勇気が必要だったかもわかりません。
自分自身が何年もかけて学んできた内容をある意味「否定」し、新しい分野を受け入れるのは決して簡単な事ではありません(実際は否定する必要なんかなく、誇りに思えば良いんですよ!)。
ですが、このように向き合えた人は(視野を広げられた人は)、そうでない人と比べ、将来の可能性が広がっていくのではないかと僕は信じています。
今回のセミナー終了後も、とても熱心に僕に質問してきた方がいらっしゃいました。
その方は一般の大学を卒業し、就職もし、その後音楽を勉強するために音大に戻ったそうなので、生半可な気持ちでない事がひしひしと伝わってきました。
積極的に行動して未来を変えよう
この方だけでなく、夢があり、可能性のある若い音楽家が、現状よりも少しでも明るい未来を築けるよう、ネクストステージ・プロジェクトでは、全力でバックアップしていきたいと考えています。
セミナーなどにも積極的に参加し、やる気、実力が備わっている方には、可能な限りお仕事の場も提供出来るようにしていくつもりです。
最初にも書きましたが、その中で結果を出す、注目してもらうためには
皆さんのほうから積極的にアプローチしてくる事
が何より大切です。
10月まで続くこのセミナーや、ピアニストのためのジャズ&ポップスセミナーもほぼ定員に達していますが、ご要望があれば2期生、3期生と募集を行っていこうと思います。
そのほか、一人ひとりの人生設計のカウンセリングなども、僕自身が始めようと思っていますので、どんどん関わってきてください。
あなたの未来は、あなたの「行動力」でどんどん変わっていきますよ!
『今さら聞けないジャズ&ポップスセミナー♪』詳細&お申し込みはこちら
次回記事:YouTube動画の審査ポイント(音楽家登録)
前回記事:『音大卒の演奏家が仕事を得る方法』 Vol.7 レッスンの仕事に誇りをもとう!